2011年4月号 『ビタミンC豊富な春キャベツ』

東海道薬局・管理栄養士のおすすめキャベツ料理

春に収穫する春キャベツは、みずみずしく柔らかいので、サラダなどの生食に適しています。 冬に収穫される冬キャベツは巻がしっかりしていて、加熱調理しても煮崩れしにくく、甘みが増します。 ビタミンCを豊富に含み、大きめの葉1枚で1日の必要量の約7割を摂取することが出来ます。 骨を強くし、骨粗鬆症を予防する効果のあるビタミンKや、またキャベジンと言われているビタミンUが含まれ、 胃や十二指腸のむかつきを防いでくれます。

キャベツコロッケ

【管理栄養士のワンポイントアドバイス】
キャベツは加熱すると甘みが増し胃腸の働きが活発になります。 玉ねぎやねぎも同様の働きを持ち、牛肉のたんぱく質に卵がプラスされて良質なエネルギーを生み、 体力がつく一品です。キャベツが含むカリウムやカルシウムは、加熱しても損なわれる心配はあり ません。生のキャベツをたっぷり添え、がん抑制作用のインドール化合物を有効に摂取します。

●材料(小判型6個分)
キャベツ 150g
牛ひき肉 100g
玉ねぎ 1/2個
万能ねぎ 2本
パン粉 大さじ3
薄力粉、溶き卵、パン粉 各適量
揚げ油 適量
付け合わせ(キャベツ、パセリ、レモン) 適量

●作り方
① キャベツは千切りにする。
② 玉ねぎはみじん切り。万能ねぎは小口切りにする。
③ ボウルに①、②、牛ひき肉、パン粉を入れて、ネバリが出るまでよく混ぜる。
④ ③を6等分にして小判型に形を整え、小麦粉、溶き卵、パン粉の順に衣を付ける。
⑤ 170℃に熱した揚げ油に入れ、色よく揚げる。
⑥ 器に盛り、千切りキャベツとパセリ、レモンを添える。

あしたばと春キャベツパスタ

【管理栄養士のワンポイントアドバイス】
あしたばとベーコンに含まれるビタミンB1は、にんにくと一緒に取ることで有効性が高められ、 疲労感や倦怠感を防いでくれます。さらにあしたばとにんにくの組み合わせは、ともに高い抗酸 化力を持っているため、細胞の酸化を防ぎ、老化やがんの予防に効果が期待できます。春キャベツ には潰瘍を予防するビタミンU(キャべジン)が豊富に含まれています。

●材料(2人分)
あしたば 50g
キャベツ(大) 2枚
ベーコン 3枚
にんにく 1片
オリーブ油 大さじ2
スパゲッティ 2人分
塩、こしょう、しょうゆ 適量

●作り方
① スパゲッティは太さに応じてゆでておく。
② あしたばは熱湯でさっとゆでて水に放し、水気を絞り、粗く刻む。
③ キャベツは芯を取り、大きめの一口大に切る。
④ にんにくはみじん切りにする。
⑤ ベーコンは3cm幅に切る。
⑥ フライパンにオリーブ油を入れ、弱火で④を炒める。
⑦ にんにくの香りが出たら③、⑤を入れ、中火にして炒め、②を加えてさらに炒める。
⑧ ⑦に①を入れてさっと混ぜ炒め、塩、こしょうで味を整え、鍋肌からしょうゆを回しかける。

スナップえんどうの和え物

【管理栄養士のワンポイントアドバイス】
スナップえんどうの植物性たんぱく質と、カツオの動物性たんぱく質の両方を取ることができる、 栄養価に優れた一品です。カツオには、良質な脂質やコレステロール値を下げるタウリンも豊富 に含まれています。この時期のキャベツには潰瘍を治す働きのあるビタミンU(キャべジン)や、 止血効果のあるビタミンKが豊富に含まれ、ともに生食すると無駄なく取ることができます。

●食材 (2人分)
スナップえんどう 80g
カツオ(刺身用) 100g
キャベツ(大) 1枚
A マヨネーズ 大さじ1と1/2
白ごま 大さじ1
しょうゆ 小さじ1

●作り方
① スナップえんどうは、筋を取り、熱湯でさっとゆでて冷水にくぐらせ、水気をきり、斜め半分に切る。
② カツオは薄切りにする。
③ キャベツは食べやすい大きさに切り、塩少々(分量外)を振ってしんなりさせ、軽く水気を絞る。
④ ①、②、③、Aを混ぜ合わせる。

全粒粉のサンド

【管理栄養士のワンポイントアドバイス】
全粒粉とは小麦のふすまを取り除かずに粉にしたもので、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に 含まれている健康食品です。全粒粉で作るパンは食べた後の血糖値の上昇が低く、キャベツ・人参・ セロリの豊富な食物繊維がプラスされると、血糖値上昇を抑える優れた食べ合わせになります。 牛乳は血糖値上昇が低いので、パンと一緒に取ると食後の血糖値上昇を抑えることができます。 紅鮭でたんぱく質を補います。

●食材 (2人分)
全粒粉のパン(6枚切り) 2枚
キャベツ 60g
人参 40g 
セロリ 20g
紅鮭(切り身) 1切れ
ごま 大さじ1/2
マヨネーズ 大さじ2
付け合わせ 牛乳、果物

●作り方
①食パンは半分に切り、厚みが半分になるように包丁で切れ目を入れ、具が入るように袋を作る。両面を軽く焼く。
②紅鮭はこんがり焼き、身をほぐす。
③キャベツ、人参、セロリは細切りにし、塩少々振ってしんなりさせる。
④ボウルに②、③、ごま、マヨネーズを入れよく混ぜる。
⑤食パンの袋に④の1/4量を詰める。
⑥器に盛り、牛乳と果物を添える。

えのきキャベツ蒸し

【管理栄養士のワンポイントアドバイス】
えのきだけは低カロリーで、ナイアシンや食物繊維が多く、低下した免疫力を高める働きを持って います。β―カロテンが豊富なかぼちゃと一緒に取ると、免疫力が強化され抗がん作用が高まります。 発がんを予防するインドール化合物を含むキャベツを食べ合わせて、抗がん作用をさらに高めます。

●食材 (2人分)
えのきだけ 60g
かぼちゃ 40g
ベーコン 3枚
キャベツ 3枚(大)
酢じょうゆ 適量

●作り方
① えのきだけは根元を切り落とし、ほぐす。
② かぼちゃは5mm厚さのくし型を3枚作る。
③ ベーコンは半分に切る。
④ キャベツは熱湯でさっとゆで、軸の部分をそぎ落とす。
⑤ キャベツを広げ、中央に半分に切ったベーコンを2枚敷き、上にかぼちゃとえのきだけを乗せ、包む。
⑥ 耐熱皿に⑤を並べ、蒸気の上がった蒸し器に入れ、強火で4~5分蒸す。
⑦ 食べやすい大きさに切り、器に盛り、酢じょうゆを添える。
※1cm厚さ位に切ると食べやすい。