2011年2月号 『栄養豊富な食材 菜の花』

東海道薬局・管理栄養士のおすすめ菜の花料理

菜の花はアブラナ科の、とても栄養価の高い緑黄色野菜です。βカロチンやビタミンB1・B2、ビタミンC、鉄、カルシウム、カリウム、食物繊維などの豊富な栄養素をバランスよく含んでいます。 カロチンやビタミンCは免疫力を高め、がん予防やかぜの予防に効果が期待できるとともに、お肌を美しくする効果もあります。また体内の塩分バランスを保つカリウムも豊富で、高血圧の予防や治療中の方の食事に大変向いてます。 鉄分も豊富ですので、貧血気味の方には積極的に食べていただきたい食材です。

菜の花とカニの辛し和え

【管理栄養士のワンポイントアドバイス】
菜の花のほのかな苦みと辛子の辛みがマッチした一品です。ビタミン類やミネラル類が豊富な菜の花に、カニでたんぱく質を、松の実で脂質を補い、栄養バランスを整えます。菜の花、松の実ともに抗酸化力に優れているので、細胞を酸化から守り免疫力を強化してくれます。松の実の脂質が菜の花のカロチンの吸収を高め、風邪の予防や美肌つくりに有効に働きます。

・材料(二人分)
菜の花  1/2束(100g)
カニ   30g
松の実  大さじ1
A 練り辛子 小さじ1
  サラダ油 小さじ1/2
  しょうゆ 大さじ1/2
  だし汁  大さじ2

・作り方
①菜の花は根元のかたい部分を切り落とし、塩少々(分量外)を加えた熱湯でゆで、水に放し水気を絞る。半分の長さに切り、しょうゆ少々(分量外)を振っておく。
② ボウルにAを入れてよく混ぜ、①、ほぐしたカニ、松の実を入れ和える。

菜の花の天ぷら

【管理栄養士のワンポイントアドバイス】
菜の花は油で揚げることでカロチンの吸収が高まり、苦みがやわらぎます。菜の花もエビもともにカルシウムが豊富なので骨や歯を丈夫にし、また、精神の安定にも有効に働きます。カシューナッツのビタミンEが不飽和脂肪酸の酸化を防ぎ、老化を防止します。良質な脂質とたんぱく質、カロチンとビタミンCの働きが、粘膜を強化し健康な肌をつくります。

・材料(二人分)
 菜の花  1/2束(100g)
 エビ   100g
 ねぎ   10cm
 カシューナッツ 10粒
 小麦粉  1/2カップ
 天つゆ、レモン、大根おろし 各適量
 揚げ油  適量

・作り方
① 菜の花は洗い、2cm長さに切る。
② エビは殻を取り、粗く刻む。
③ ねぎは5mm厚さの小口切りにする。
④ ボウルに①、②、③、手で割ったカシューナッツ、小麦粉を入れてよく混ぜ、水(分量外)を少量づつ加えて混ぜ、ぽってりさせる。
⑤ 170℃に熱した油で、④を適量入れ、カリッと揚げる。
⑥ 器に盛り、天つゆ、レモン、大根おろしを添える。

菜の花のマカロニサラダ

【管理栄養士のワンポイントアドバイス】
菜の花の持つカロチンやビタミンCに、にんにくの抗酸化力がプラスされた細胞の活性化に有効な一品です。マカロニで糖質を補い、ベーコン、チーズ、マヨネーズで良質なたんぱく質と脂質を補い栄養バランスを整えます。菜の花やチーズのカルシウムが骨の強化に働き骨粗鬆症にも有効です。菜の花のカロチンは細胞の酸化を防止する働きを持っています。

・材料(二人分)
 菜の花  1/2束(100g)
 マカロニ 1/2カップ
 ベーコン 2枚
 にんにく 1片
 プロセスチーズ 2cm
 A マヨネーズ 大さじ2
   粒マスタード 大さじ1/2
   塩、こしょう 各少々

・作り方
① 菜の花は洗って、根元の固い部分を切り落とす。塩ゆでして水に放し、水気をよく絞る。
② マカロニはゆでて、水気をきっておく。
③ ベーコンは1cm幅に切る。
④ にんにくはスライスにする。
⑤ チーズは1cm角切りにする。
⑥ フライパンにベーコンとにんにくを入れてよく炒める。
⑦ ボウルにAを入れてよく混ぜ、①、②、⑤、⑥を加えて混ぜ合わせる。

ふきと菜の花のお浸し

【管理栄養士のワンポイントアドバイス】
ふきと菜の花の食べ合わせは、それぞれの持つ特有の香りや苦みが、体内の老廃物を排出するのに有効です。菜の花のカロチンが皮膚や粘膜を強化し、ふきの食物センイが悪玉コレステロールを取り除きます。良質なたんぱく質や脂質を持つ卵に足りないビタミンCと食物センイを、菜の花とふきで補い、栄養バランス100%に整えます。

・材料(二人分)
 ふき  100g
 菜の花 50g
 卵   1/2個
 A だし汁  1カップ
   みりん  大さじ2
   しょうゆ 大さじ3

・作り方
① ふきは5cm長さに切る。
② 菜の花は根元のかたい部分を切り落とし、塩少々を入れた熱湯でさっとゆで、水に放しよく絞り、半分の長さに切る。
③ 卵は割りほぐし、砂糖と塩を各少量(各分量外)加え、薄焼き卵をつくり、細切りにして錦糸卵をつくる。
④ 鍋にAを入れてひと煮立ちさせて冷ます。
⑤ ④に水気をよくきった①、②を入れて漬ける。2~3時間以上漬けるとよい。
⑥ 器に⑤と③を盛り付ける。
※ふきは鍋に入る長さに切り、まな板に乗せて塩を振り手のひらで軽く押し転がし、たっぷりの熱湯で色よくゆでて水に放し、水の中で皮をむく。1cm幅に切る。

菜の花と梅干の混ぜご飯

【管理栄養士のワンポイントアドバイス】
菜の花に含まれるビタミンC、カロチン、カルシウムと、ごはんの糖質を一緒に取る混ぜごはんは、新生活で緊張し心身ともに気を使うこの時期におススメの一品です。糖質でエネルギーを取り、ビタミンCとカロチンで免疫力を高め、カルシウムで精神を安定させます。カツオ節でカルシウムを補い、梅干やごまで抗酸化力をつけて、免疫力を高めます。

・材料(二人分)
菜の花  6本
梅干   2個
ごま   大さじ2
かつお節 1カップ
ご飯    茶碗3杯

・作り方
① 菜の花は、塩少々を入れた熱湯でさっとゆで、水気を切り、みじん切りにする。しょうゆ少々(分量外)を振っておく。
② 梅干はタネを取り、細かくたたく。
③ ボウルにごはんを入れ、菜の花、梅干、ごま、カツオ節を入れ、サックリ混ぜる。