2019年12月号『ビタミン様物質について』

●ビタミン様物質●

ビタミンとして認められている13種類の成分以外にも、ビタミンとよく似た働きをする物質があります。そちらをご紹介します。

 

●コリン●

神経伝達物質であるアセチルコリン、リン脂質であるレシチンなどの成分となります。
高血圧、動脈硬化、脂肪肝などを予防する働きがあります。
食品ではレバー、卵、大豆、豚肉に多く含まれています。

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●イノシトール●

細胞膜を構成し、脳・神経細胞に多く含まれ、神経機能を維持しています。また、脂肪の沈着を防いで、脂肪肝や動脈硬化を予防します。
オレンジ・すいか・メロン・グレープフルーツに含まれます。

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●コエンザイムQ●

エネルギーを作り出す補酵素として作用します。体内での合成能力は20歳をピークに年齢とともに衰えます。コエンザイムQには、強い抗酸化作用があり、細胞膜の酸化を防いでいます。
さば・いわし・牛肉・豚肉・ピーナッツに含まれます。

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●リポ酸●

強い抗酸化力を持ち、ビタミンEやCとともに活性酸素を消去し生活習慣病を改善する効果が期待されてます。レバー、ほうれん草、酵母に含まれます。

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●カルニチン●

体内のカルニチンのほとんどは筋肉細胞にあり、脂肪酸をミトコンドリア内部に運ぶ役割があります。脂肪酸の燃焼を促進するとしてダイエット効果が注目されていて、年をとると減少します。羊肉・牛肉・赤貝に含まれます。

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●ビタミンP●

ビタミンCの機能を助ける作用があり、ビタミンCとともに毛細血管を強化し内出血を防ぐ物質です高血圧の予防、出血性の病気の予防に効果があるほか、免疫力を高めて風邪を引きにくくする効果もあります。
みかん、オレンジ、あんず、そばに含まれます。

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●ビタミンU●

キャベツ汁から発見されたため、別名キャベジンとも呼ばれるます。
胃腸の粘膜組織を作り、傷ついた組織を治す働きもあります。過剰な胃酸の分泌を抑えることから胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防や治療に有効とされ、ビタミンUを含んだ多数の胃腸薬が販売されています。

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