2020年5月号 ~緑茶の効能~

5月は新茶の季節。“旬の初物”として、新緑のように爽やかな味と香りを楽しめます。緑茶には、健康に良いとされる様々な成分が含まれています今回は緑茶のもつ成分と効能をご紹介します。

緑茶の成分

タンニン
ポリフェノールの一種で、緑茶に含まれるタンニンはカテキン類に分類されます。緑茶の渋みでもあり、また後味に温和な甘味もあります。空気中に放置すると褐色になります。

カフェイン(アルカロイド)
温水に良く溶け、苦味があります。神経興奮、強心、利尿作用もあります。とくに若葉に多く、抹茶4.6%、玉露3.0%、煎茶2.8%、番茶2.0%含まれています。

テアニン
アミノ酸類の一種で日本茶の旨味成分です。高級なお茶ほど多く含まれています。抹茶には番茶の12倍のテアニンが含まれています。

ビタミン
β-カロテンやビタミンB1、ビタミンB2、ニコチン酸、パントテン酸、葉酸、ビオチン、ビタミンCを含んでいます。特にビタミンCの含有量が多いのが特徴です。緑茶100g中に、玉露110mg、抹茶60mg、煎茶250mg、釜炒り茶200mg、番茶150mg、ほうじ茶44mgのビタミンCを含んでいます1)。

ミネラル
茶葉にカリウムが多く、浸出液では玉露に多く含まれています。

緑茶の効能

  • 血中コレステロールの低下…緑茶に含まれるカテキンにコレステロールの吸収を抑える働きがあります。
  • 体脂肪低下…カテキンに脂肪の吸収を抑える働きにより、腹部の脂肪も減ります。
  • 抗酸化作用…ポリフェノールの一種であるカテキンには活性酸素を除去する、抗酸化作用があります。動脈硬化など心筋梗塞や脳梗塞の予防に期待できます。体内で発生する活性酸素の除去する働き(抗酸化作用)があります。また、緑茶に含まれるβ-カロテンはプロビタミンAとよばれ、体内のビタミンAの必要量に応じてβ-カロテンがビタミンAに変わります。
    ビタミンCは皮膚や粘膜の保護、健康維持に働きます。特にコラーゲンの形成にはビタミンCは欠かせません。ビタミンCは抗酸化作用もあり、活性酸素の除去に役立ちます。美肌効果もあります。
  • 疲労感・眠気対策(カフェイン)…カフェインには覚せい作用があるので、疲労感や眠気対策になります。その他、利尿作用、二日酔い防止作用があります。
  • リラックス作用(テアニン)…脳の神経細胞を保護や緊張を緩和するのでリラックス作用があります。テアニンを摂取すると筋肉がゆるみ、血管が拡張するので血行が良くなります。リラックス作用により集中力も上がります。
  • 脳細胞の活性化(γ-アミノ酸(ギャバ))…ギャバ(GABA)は脳内に存在し、体内ではグルタミン酸からも作られます。神経伝達物質の一種で、脳への酸素供給量を増やし、脳細胞を活性化するほか、精神を安定させる働きもあります。

お茶入りつくね

2
材料(4人分)分量のめやす
鶏ひき肉200g
茶葉5g
ニンジン30g
長ねぎ20g
サラダ油大さじ1
大葉4枚
(A) 
1/3個
しょうゆ小さじ2
砂糖小さじ2
(B)タレ 
しょうゆ大さじ1
みりん小さじ2

 

  1. ニンジン、長ねぎはみじんに切ります。
  2. ボウルに鶏ひき肉と1、茶葉、Aを入れて粘りが出るまでよく混ぜ合わせます。8~12等分にして平らな円形に丸めます。
  3. フライパンに油を温め、2を片面焼き、こんがりと焼けたら裏返して蓋をして蒸し焼きにします。中火で火を通して、最後は強火にすると良い照りが出ます。
  4. 火が通ったら、タレの材料を加えてからめます。
  5. 器に大葉をしき、4を盛りつけます。

 

参考HP

「健康長寿ネット」https://www.tyojyu.or.jp/net/index.html
「伊藤園レシピ」 https://www.itoen.jp/recipe/