果物と野菜、どちらもビタミン・ミネラル・食物繊維の供給源となりますが、実際には「果物=野菜」ではありません。とれるビタミンやミネラル、食物繊維の種類も違いますし、果物は野菜に比べて糖質や有機酸(クエン酸・酒石酸・リンゴ酸・コハク酸)が多くなります。「野菜の代わりに果物をとる」というのは通用しないのです。
糖質
果物にはブドウ糖・果糖・ショ糖という糖質が含まれています。
糖質の組成は果物の種類によって異なりますが、糖質は原則「1g=4kcal」のエネルギー源となります
食物繊維
果物に含まれる水溶性食物繊維はペクチンです。ペクチンが有機酸や糖によってゼリー化したものがジャムです。
水溶性食物繊維は、糖質の消化管での吸収を遅らせて急激な血糖値の上昇を抑える作用があります。
またコレステロールの吸収抑制や胆汁酸の吸着・排泄の作用もあり、食物繊維の摂取量の多い方が心疾患の発症リスクも低いと報告されています。
ビタミン
果物に主に含まれるビタミンはビタミンCです。またミネラルはカリウムが主となります。
果物は野菜ほどいろんな種類のビタミンやミネラルがとれるわけではありません。
ポリフェノール (例)ブルーベリーに含まれるアントシアニンなど
果物の香りや色素成分であるポリフェノールは抗酸化作用が強く、活性酸素などの有害物質を
無害な物質に変える作用があり、動脈硬化など生活習慣病の予防に役立ちます。